宇留野肇役、演劇集団円の岩崎正寛さん。岩崎さんは、演劇集団円所属の役者さんだ。
年末まで「赤ずきんちゃんの森の狼たちのクリスマス」という公演に出演されていたため、皆より遅れての参戦(?)となったわけである。
「宇留野」は、嶋田さん演じる「山岡」同様、夢二に弟子入りし、少年山荘でともに生活している書生だ。
「宇留野」は、夢二、そして、夢二絵に対してのある葛藤を抱えている。
そして、その性格は、今の国会のように少々ねじれている。
徒弟関係で仕事をする人、今の世の中には昔に比べてあまりいないと思うが、師匠が「黒」と言ったらとにかく「黒」なのだ。師匠が「白」と言ったらとにかく「白」なのだ。
彼が、夢二へ向ける態度は「山岡」とは明らかに異なる。
どうしてか。
長年、師匠と呼べる人についた人なら、きっとわかるはずだ。

実は「宇留野」って奴、結構な問題児なのです。
だから、岩崎さん。目一杯、この芝居を掻き回しちゃってください!
間違いなく貴方は「かぎを握る人物」です。



岩崎正寛さんそうそう。
昨年、最後の本読み稽古での岩崎さん、稽古が終わるや、ダッシュ気味で帰宅していった。
訊くところによると、どうやら年末の大事な時期に、なんと可哀想に、牡蠣にあたったらしい。
(あれ? 意外。外見に似合わずデリケートな人なのか)(失礼!)
そう思うと、もう人ごとではないのだ。
因みに、僕も、かつて生牡蠣にあたって七転八倒して以来、一切の生貝・半生貝は食べられない。
岩崎さん同様? とてもデリケート系にできている体内の仕組みなのだ。

先週末に、ようやく岩崎さんと飲みに行くことができた。
色々と話せて良かった。ほんの幾許かだが、彼の役に対する「葛藤」の断片を聞けた。
変な意味じゃない。とても、真摯な「葛藤」だ。

自分に置き換えると、青年座は近くて遠い、僕の原卿みたいなものだ。
でも、2/1までは「アウェー」だ。



尾崎太郎