1/23日の夜になってから劇場入り。場当たりで照明合わせをしている最中。
舞台は出来上がっていた。

思えば、文化庁芸術団体人材育成支援事業、日本劇団協議会創作劇推奨公演とはいえ、青年座で舞台公演を行うということは大変な試みだ。
当然のことだが、もしお客様から残念な評価が下ったら、僕は、青年座から三行半を突きつけられ、永久にそこではできなくなるのだ。
だが、幸せなことに、伊藤先生や須藤さんという、安心して全てをゆだねられる素晴らしい演出家に巡り会うことができた。
演じてくださる力量ある役者さんにも巡り会うことができた。
そして、豪華演出スタッフの面々。
それもこれも、影で支える製作部の住田さん、佐々木さん。
そして、理解を示してくださった男気ある水谷内さんのお陰なのだ。

これは決して綺麗事じゃない。
また生意気覚悟で威勢のいいことを述べたい。

こんな竹久夢二を僕自身が待っていた!
虚無でも娯楽でもない、今そこに激しく劇的に直立する「人間と人間のこすれあい」だ。
明るく楽しい適正性や効率性が重視され、なのに退廃の坂を転がるように蚕食されていく経済事情...。
全てが右肩下がりを余儀なくされるキッツイ背景の中で、断固として確信している。


スタッフこの場には、曖昧な人間は誰もいない。
この作業はおそらく、最後の日まで続くのだ。




...ここまで言っておきながらですね。ちょっとカタが凝りそうになってきました。
明日は稽古の合間を見つけて楽しい写真を撮ろうと思います。



尾崎太郎