真っ赤なUFO2撮影=坂本正郁



今月の29日より開幕する
『真っ赤なUFO』

1978(昭53)年
印刷業を営む斉藤家に起きたものがたりです。

今回より斉藤清を演じる山秀樹と、
その妻・斉藤康子を演じる小林さやかの対談を数回に渡ってお送りします。


山秀樹(以下、山)前回公演『旗を高く掲げよ』(*1)と似てますねっていう話を(石母田)史朗さんとしてたの、夫婦対決ですねって。戦争中のドイツと事の大きさは違うけど、旦那が追い込まれていくっていう設定が似てるって意味で。僕は家族や仕事のことで追い込まれていって、あっちは戦争に追い込まれていく。そしてストレスって言うと変だけど、子供たちとの関係が作用していくわけじゃん。あとは奥さんがいて、向こうはおじいちゃんだったけど、こっちはおばあちゃん。戦争と昭和50年代の日本っていう、もちろん国や時代背景は全然違うけど、似てますねぇって。

―今回、山さん演じる清は、一番精神的に追い詰められる役ですよね。
 もう、すごいしんどい。楽に芝居できる瞬間がないからさ。ストレスがかかることが次から次に起こって。演劇体力がないから、台本読み終わった後すげー頭痛くてぐったりしちゃうんだよね、みんなにはそう見えてないんだろうけど。「なんか大変だなぁ」って思いながらやってる。でも、パッパラパーとやってちゃだめだろうな。一幕はピリピリして怒っちゃったりとかしてるけど、奥さんとの修復というか、家族の再生というか、最後はハッピーエンドで救われるといいな。…俺の不安だけを吐露した(笑)

―お二人は、家族役での共演は初めてですか?
 兄妹はあった。夫婦は初めて。
小林さやか(以下、小林)『台所の女たちへ』(*2)で兄妹だったね。
 さやかさんとは4回くらい一緒にお芝居してるけど、絡んでない役(ばっかり)。『タカラレ六郎の仇討ち』(*3)の時も共演したけど全然絡まない…あ、1回あった(笑) 『つちのこ』(*4)の時も直接絡むってのは無かったし。『天一坊十六番』(*5)では、結果的に同じ場所に集まった人ってだけで(ほとんど絡んでない)。

―お互いの印象について聞かせてください
 俺、さやかさん怖いんだよなー。なんか底を見せないって言うか・・・
小林 そこまで陥ってるの(笑)
 なんかドキッとする怖さがある。さやかさんは基本優しくておおらかなんだけど、その底にブラックさやかが(居そう)。「私が我慢してるのわかんない?」って思われてるんじゃないかっていう、常に不安がある。
小林 私そんなに底の深い人間じゃない(笑)
 そうかなー
小林 底のあさ―い
 あさ―く見せてるけど、実はズボッて深い沼みたいな。そんなだけど、俺は常にさやかさんを性的な目で見てる。
小林 (爆笑)ここは文字にしてね。

―さやかさんが思う山さんの印象は?
小林 とにかく日常のトークが面白くて、笑わせてくれる後輩っていう印象かな。まさか夫婦役を演じるとは夢にも思ってなかった。いい夫婦に近づけるように頑張ります。楽しくね。あと山くんはね、顔とトークはふざけてるけど、心は超二枚目だね。


※文中、注釈
*1『旗を高く掲げよ』(青年座 作=古川健 演出=黒岩亮)
*2『台所の女たちへ』(青年座 作・演出=田村孝裕)
*3『つちのこ』(青年座 作=太田善也 演出=黒岩亮)
*4『タカラレ六郎の仇討ち』(青年座 作=中島淳彦 演出=黒岩亮)
*5『天一坊十六番』(青年座 作=矢代静一 演出=金澤菜乃英)


次回につづく











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劇団青年座 第228回公演
真っ赤なUFO 
9月29日(金)〜10月8日(日) 青年座劇場

◆出演者ブログ◆

高松潤ブログ「チョイと土手まで来い!」→ページはこちら

當銀祥恵ブログ「気儘に、まにまに」→ページはこちら


<チケット取り扱い>
劇団青年座=0120-291-481(平日11:00〜18:00)
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