劇団青年座第231回公演『砂塵のニケ』特別企画
青年座劇場の歴史を語る(第1回)

1969年の開場以来、劇団青年座の創作活動の中心にあった青年座劇場が、
本作をもって一時休館します。
そこで今回特別企画として、長い歴史をもつ青年座劇場について、
『砂塵のニケ』出演者の山野史人(やまの・ふびと)
青年座演出部・古川慶弘(ふるかわ・よしひろ)
青年座製作部・水谷内助義(みずやち・すけよし)の三名が語ります。



第1回 劇団に入団するまで
水谷内(以下、水) 1969年に下北沢から代々木八幡にうつってきて49年。

山野(以下、山) そんな経つのか。(渋谷、下北沢と比べて)一番長いのか。

 圧倒的だよ。下北沢時代最後の公演は、66年『天国への遠征』で、俺が製作だったんだよ。その時、俺らは24歳。古川さんは26歳だな。今は77歳と79歳。
21『天国への遠征』





『天国への遠征』
作=椎名麟三 演出=成瀬昌彦/1966年


 いつの間にか上になっちまったよ。

 いつの間にかってやつだよ。そんな俺たちがこの劇場の最後になんだかんだ現場に立ち会ってるんだよな。
山野は日大芸術学部演劇学科を出て、研究生になるまで何やってたんだよ?

 大学卒業と同時に日生劇場『シラノ』っていう舞台に出たんだよ。で、そのまま日生のお抱え役者になるんじゃないかと思ってたんだけど、ならなくて。で、俺もスターになりたいなと思って、プロダクションに入ったりしているうちに、芝居をやんないとと思って。芝居をやるなら劇団だなって。それで劇団をあちこち受けて、最後に拾ってもらったのが青年座。

 古川さんは?

古川(以下、古) 俺はね、多摩蓺で川和孝(青年座文芸部)さんが学校の先生だったの。俺は映画がやりたかったんだけど、(テレビ放送がちょうど始まって)映画界が下降していた時だから、縁故がないと雇ってくれなかったんだよ。で、ちょっと川和さんに相談したら、「うちにこないか」ってことで。

 ああ、そう。初めて聞いた。俺も映画監督になりたくて。でも仕事なんてあるはずもないじゃない。そんな時に大学同期で青年座の研究生になった大丸(二郎)から切符を買わされて、『象と簪』を観たんだよ。
7『象と簪』




『象と簪』
作=矢代静一 演出=戌井市郎/1964年


 古川さんは演出部でついてたの?

 ついてたよ。

 運動会みたいな芝居だったよな。それが俺の新劇との出会いだったんだよ。翌年の夏、大丸の誘いで製作部長の金井彰久さんと面接したんだ。面接が終わって、金井さんが「上で稽古してるから見てきなよ」って。『しとやかな獣』の稽古中で、山岡(久乃)さん、初井(言榮)さんというTVに出てる人たちがいるわけだよ。そんな人たちがダメ出しくらって、べそかいてるの見て、なんじゃこりゃと思って。こういう世界もあるんだっていうのが、青年座との始まりだった。
29『しとやかな獣』





『しとやかな獣』
作=新藤兼人 演出=成瀬昌彦/1964年


 下北沢の稽古場雰囲気あったよな。俺ら研究生の時に外から覗いていて、劇団の稽古ってこういうのなんだって思ってたよ。

 下北沢の稽古場もあれだけの規模を持つって当時の新劇団にしたらすごいことだったよね。

−つづく−


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劇団青年座 第231回公演
砂塵のニケ 
3月23日(金)〜3月31日(土) 青年座劇場


<チケット取り扱い>
青年座→電話0120-291-481(平日11時〜18時)
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