劇団青年座第231回公演『砂塵のニケ』特別企画
青年座劇場の歴史を語る（第4回）
1969年の開場以来、劇団青年座の創作活動の中心にあった青年座劇場が、
本作をもって一時休館します。
そこで今回特別企画として、長い歴史をもつ青年座劇場について、
『砂塵のニケ』出演者の山野史人（やまの・ふびと）と
青年座演出部・古川慶弘（ふるかわ・よしひろ）、
青年座製作部・水谷内助義（みずやち・すけよし）の三名が語ります。
『ドラム一発！マッドマウス』舞台写真
第4回 青年座劇場連続上演
◆五人の作家による連続公演
水谷内 劇団が本格的に活躍していこうっていう、そういう流れでもってやっぱり革新的だったのは1980年に上演した「五人の作家による連続公演」だね。
山野 あれ五作品、日替わり上演だった？
古川 最初の2か月（6･7月）は一週間ごとの上演だよ。
水谷内 それで、秋（9〜11月）に日替わり公演をやったわけだよ。
古川 （日替わりの発案は）演出部の小坂部（恵次）だよ。
山野 えー？
古川 どうせやるんだったらって。
山野 ああそうか。新しい作家五人。（※1）
結構評判になったよね。世間的にも五本連続上演って珍しかったから。
古川 稽古も五本いっぺんにしなくちゃいけないわけじゃない。
俺らのチームは（稽古場）ジプシーやったよな。
山野 篠崎（光正）演出の『ドラム一発マッドマウス』。
あれはもうひどかったね。本当のボクシングやんなきゃなんないから。ジムへ通わされてさ。で、篠崎が本番でも本当にパンチを当てろって言うんだよ。青年座劇場は舞台と客席が近いだろ？だから本当にやらないとダメだって言って。ボクシング本当にやらすんだぜ？あいつ（笑）そんで最後に久世龍之介と殴りあう所があんだよ。本当にパーンと初日にパンチを顔に入れたんだよ。そしたら次の日青タンが出来ちゃって。
水谷内・古川 ははは。
山野 「ほら見ろ、だからダメだろって」（笑）。大変な思いしたよ。
古川 五本全部の舞台監督は土岐（八夫）さん一人。それで演出部は「お前この作品やれ」って割り振られて。
で、俺は『ドラム一発―』だったんだよ。でも他の4本のこともやるんだよ。全部の小道具発注したりしてさ。
『青春の砂のなんと早く』舞台写真
山野 舞台の飾り替えも大変だったな。日替わりなんてこの劇場をフル活用してたってことだよなぁ。
水谷内 やっぱり劇場があるから、そういう乱暴なことも出来るんだよな。
山野 そうそう、そうだよ。
水谷内 実験劇も含めて、圧倒的な公演数で培ったものが一つの形として25年になったわけだ。
ここに移って10年目。それまでアングラしか話題にされてなかったんだけど、一気に青年座がこの年の話題の中心になったな。
※1 五人の作家による連続公演
1980年
6月11日〜7月13日 週替わり公演
9月16日〜11月24日 日替わり公演
『青春の砂のなんと早く』作＝清水邦夫 演出＝五十嵐康治
『木に花咲く』作＝別役実 演出＝石沢秀二
『鏡よ鏡』作＝石沢富子 演出＝栗山昌良
『ドラム一発！マッドハウス』作＝高桑徳三郎 演出＝篠崎光正
『ほととぎす・ほととぎす』作＝宮本研 演出＝鈴木完一郎
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
劇団青年座 第231回公演
砂塵のニケ
3月23日(金)〜3月31日(土) 青年座劇場
＜チケット取り扱い＞
青年座→電話0120-291-481（平日11時〜18時）
チケット予約フォームはこちらへ
チケットぴあ（Pコード483-930）→申込みページはこちら
ローソンチケット（Lコード34514）→申込みページはこちら
イープラス→申込みページはこちら
青年座劇場の歴史を語る（第4回）
1969年の開場以来、劇団青年座の創作活動の中心にあった青年座劇場が、
本作をもって一時休館します。
そこで今回特別企画として、長い歴史をもつ青年座劇場について、
『砂塵のニケ』出演者の山野史人（やまの・ふびと）と
青年座演出部・古川慶弘（ふるかわ・よしひろ）、
青年座製作部・水谷内助義（みずやち・すけよし）の三名が語ります。
『ドラム一発！マッドマウス』舞台写真
第4回 青年座劇場連続上演
◆五人の作家による連続公演
水谷内 劇団が本格的に活躍していこうっていう、そういう流れでもってやっぱり革新的だったのは1980年に上演した「五人の作家による連続公演」だね。
山野 あれ五作品、日替わり上演だった？
古川 最初の2か月（6･7月）は一週間ごとの上演だよ。
水谷内 それで、秋（9〜11月）に日替わり公演をやったわけだよ。
古川 （日替わりの発案は）演出部の小坂部（恵次）だよ。
山野 えー？
古川 どうせやるんだったらって。
山野 ああそうか。新しい作家五人。（※1）
結構評判になったよね。世間的にも五本連続上演って珍しかったから。
古川 稽古も五本いっぺんにしなくちゃいけないわけじゃない。
俺らのチームは（稽古場）ジプシーやったよな。
山野 篠崎（光正）演出の『ドラム一発マッドマウス』。
あれはもうひどかったね。本当のボクシングやんなきゃなんないから。ジムへ通わされてさ。で、篠崎が本番でも本当にパンチを当てろって言うんだよ。青年座劇場は舞台と客席が近いだろ？だから本当にやらないとダメだって言って。ボクシング本当にやらすんだぜ？あいつ（笑）そんで最後に久世龍之介と殴りあう所があんだよ。本当にパーンと初日にパンチを顔に入れたんだよ。そしたら次の日青タンが出来ちゃって。
水谷内・古川 ははは。
山野 「ほら見ろ、だからダメだろって」（笑）。大変な思いしたよ。
古川 五本全部の舞台監督は土岐（八夫）さん一人。それで演出部は「お前この作品やれ」って割り振られて。
で、俺は『ドラム一発―』だったんだよ。でも他の4本のこともやるんだよ。全部の小道具発注したりしてさ。
『青春の砂のなんと早く』舞台写真
山野 舞台の飾り替えも大変だったな。日替わりなんてこの劇場をフル活用してたってことだよなぁ。
水谷内 やっぱり劇場があるから、そういう乱暴なことも出来るんだよな。
山野 そうそう、そうだよ。
水谷内 実験劇も含めて、圧倒的な公演数で培ったものが一つの形として25年になったわけだ。
ここに移って10年目。それまでアングラしか話題にされてなかったんだけど、一気に青年座がこの年の話題の中心になったな。
※1 五人の作家による連続公演
1980年
6月11日〜7月13日 週替わり公演
9月16日〜11月24日 日替わり公演
『青春の砂のなんと早く』作＝清水邦夫 演出＝五十嵐康治
『木に花咲く』作＝別役実 演出＝石沢秀二
『鏡よ鏡』作＝石沢富子 演出＝栗山昌良
『ドラム一発！マッドハウス』作＝高桑徳三郎 演出＝篠崎光正
『ほととぎす・ほととぎす』作＝宮本研 演出＝鈴木完一郎
つづく
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劇団青年座 第231回公演
砂塵のニケ
3月23日(金)〜3月31日(土) 青年座劇場
＜チケット取り扱い＞
青年座→電話0120-291-481（平日11時〜18時）
チケット予約フォームはこちらへ
チケットぴあ（Pコード483-930）→申込みページはこちら
ローソンチケット（Lコード34514）→申込みページはこちら
イープラス→申込みページはこちら
