劇団青年座第237回公演
明日−1945年8月8日・長崎
原作=井上光晴 脚色=小松幹生 演出=鈴木完一郎 演出補=山本龍二

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皆さん、こんばんは。
劇団青年座第237回公演『明日−1945年・8月8日・長崎』の稽古が始まりました。

1989年の初演から30年。
今回、故・鈴木完一郎演出を、当時、俳優として出演致しました山本龍二が
演出補として引き継ぎ、立ち上げます。

原作の井上光晴さん、脚色の小松幹生さん、
そして演出の鈴木完一郎。
この芝居を立ち上げ、大切に育てた人たちがなくなった今、
思いを引き受け、襟を正して再演に向かいます。


青年座ブログ1回目の本日は、原作者である井上光晴さんのプロフィールと、
初演時パンフレットにご寄稿頂いた文章を掲載致します。


井上光晴(いのうえ・みつはる)【1926年―1992年】
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福岡県で生まれ、長崎県崎戸町、佐世保市で育つ。
戦後日本共産党に入党。1950年、共産党の細胞活動の内情を描いた処女作『書かれざる一章』を発表、党指導部より批判され除名される。その後、被差別部落、朝鮮人、被爆者などを対象に、差別や搾取の実態を通じて日本の底辺をえぐった『死者の時』 (1960) 、『地の群れ』 (1963) などの力作を相次いで発表、『残虐な抱擁』 (1968) など廃坑地帯を舞台にした作品も多い。他『黒い森林』 (1966) 、『心優しき反逆者たち』上下 (1973) などの作品がある。1977年、「文学伝習所」を佐世保にて開講、のちに全国各地で開講して後進の育成に力を注いだ。1992年、大腸癌で死去。享年66。晩年は癌と闘病しながらも多作な創作活動を続けていた。その様子を追った原一男監督によるドキュメンタリー映画「全身小説家」が1994年に公開された。


―原作の青写真―

小説『明日』を書くに至ったモチーフについて、私はすでに明らかにしている。「十七年目の原子爆弾」をテーマにした『地の群れ』を発表したあと、それを越える主題になかなか到達できず、今年もまた苛だつばかりの夏を過ごすのかと思いあぐねていたある日。

<……浦上は昔も今も坂という坂に家やアパートが建ち並んでいて、家の密集地帯になっている。そんな坂の家を見上げるようにしながら歩いて行ったんですが、そのうちふっと物干台の洗い物に目が止まった。下着とかランニングシャツとか干してあってひらひらしているんですね。その瞬間、ぼくの頭の中をさっと閃光が走りました。「そうか、原子爆弾が落ちる前もこんなふうに物干し台があったのだ」。もちろん、昔と今では建物の建て方も違うでしょうが、音のない響きのようなものが耳奥に流れました。「そうか、原子爆弾が落ちる前の日、八月八日にも、おんなじ下着が干されていたんだ」>

一枚の地図、というより青写真は、長崎刑務所の支所に残っていた。原子爆弾落下当時、平和記念像の場所に長い塀を巡らせていた刑務支所の図面が、移築した戦後の建物になぜ保存されているのか、謎としかいいようもない事実に、私は遭遇したのである。
(1989年8月4日 初演パンフより抜粋)


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2019年7月10日(水)〜17日(水)
東京芸術劇場シアターイースト


入場料【全席指定】
前売=5,000円/当日=5,500円
U25(25歳以下)=3,500円※/U18(18歳以下)=2,000円※
※=青年座のみ取扱い・当日受付精算のみ・身分証提示

◆チケット取扱い
劇団青年座=0120-291-481(チケット専用11:00〜18:00 土日祝除く)
青年座HP=http://seinenza.com
東京芸術劇場ボックスオフィス=0570-010-296(休館日を除く10:00〜19:00)
電子チケットぴあ=0570-02-9999【Pコード=492-517】
ローソンチケット=0570-084-003 【Lコード=32553】
0570-000-407(オペレーター対応10:00〜20:00)
イープラス=http://eplus.jp

【お問い合わせ】 
劇団青年座
〒151-0063東京都渋谷区富ヶ谷1-53-12
電話 03-5478-8571 FAX 03-3465-0335
E-mail info@seinenza.com

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