劇団青年座第244回公演『シェアの法則』
作=岩瀬晶子 演出=須藤黄英

劇団青年座公演『シェアの法則』1月22日から31日まで中野のザ・ポケットで上演! 
只今、稽古進行中であります!
本作品をより楽しんで頂くべく、今回新たな企画がスタートしました!

第二回
犒犧邁箸吠垢!! 劇団員が深掘りインタビュー!!

さて、全四回でお届けします岩瀬晶子さんへのインタビューの第二回目です!
今回は『シェアの法則』誕生秘話や岩瀬さんご自身のシェアハウスでの体験談など、盛り沢山です!

是非読んでみて下さ〜い‼︎
(劇団員の小暮智美がインタビューを担当します)
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―作品の舞台となるシェアハウスは岩瀬さんから提案されたんですか?

岩瀬 最初テーマをいろいろ持ち寄って話し合いをする中で、演出の須藤さんが現代ものをやりたいと。次に話し合ったときシェアハウスの話題になったんです。ちょうどその頃、世代の離れた人たちが暮らす異世代交流のシェアハウスという記事があって。子供が居なくなった御夫婦の所に若い人が住むってどんな感じなんだろうねと。10年位前になんとなくシェアハウスって言葉ができて、それが今はすごく多いじゃないですか。それでシェアハウスを舞台にした現代劇を創ろうということになりました。

―岩瀬さんはシェアハウスに住んだ経験はあるんですか?

岩瀬 いわゆる日本で言うシェアハウスに住んだ事はないんですが、私8人家族で4人兄弟の末っ子なんです。祖父母も一緒に住んでたから、実家がシェアハウスという感じでした(笑)。
その後アメリカの大学ではずっと寮だったんです。小さい部屋に2、3人で、まずはシェアルームから始まって、夏休みなど長い休みで寮が閉まる時は友達と一軒家をシェアして住んでました。本を書く前に日本のシェアハウスを知るために、いくつか見学に行かせてもらい、あの時と一緒だっていうのはありました(笑)。アイスの取り合いとか、もうしょっちゅうあったし(笑)。

―食べ物の恨みは怖いですもんね(笑)。

岩瀬 食べ物が一番大きい問題ですけど、あとは掃除をするかしないか問題(笑)。今回の芝居中では出てこないんですけど、食器をそのまま置いとく置いとかない問題とか…あと匂い!例えばカレーの匂い。カレーはおいしいし、普通いい匂いだと思うでしょ?でも、アメリカ人でダメって言う人がいて…。逆に私はキムチの匂いがダメで、仲良かった韓国人の友達がキムチを部屋で漬けていたので、本当やめて〜みたいな(笑)。他には、お祈り始めるイスラム教徒の人がいたり…、面白かったですよ(笑)。あと、お盛んな年頃だからルームメイトが、ボーイフレンドを連れ込んでいたこともあったし…(笑)。いちいち「キーっ」てなってたら、絶対に住めない場所ではありますね。あと忘れられないのは…Whitney Houstonの『I Will Always Love You』という曲を毎日朝8時から大音量で聴く女性がいて…なんでこんな時間に毎日毎日聞くんだと思って(笑)。素敵な歌なんだけど、今も「エンダー」って聞くだけでその情景がパーって思い浮かぶくらい、頭に刷り込まれています…(笑)。

―シェアハウスでのネタは永遠に尽きなさそうですね(笑)。

岩瀬 何でもありですしね。やっぱりいろんな話を聞いていると、この芝居中に出てくるエピソードはまだかわいいくらいで本当に色んなドラマがあるんですよね。
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―『シェアの法則』には技能実習生やネットでの炎上など、ここ数年に日本で起こった問題がたくさんでてきますね。

岩瀬 そうですね。この話は2014年が舞台なんです。コロナがどうなるか分からない状況の中でどんな作品を見せればいいのか、頭がいっぱいになっちゃって、ちょっと過去の話にしようと2014年の設定になったんです。でも当時の話を書いていて、今にすごく繋がっていると思いました。SNSのいじめや誹謗中傷、炎上っていうのもそうだし。コロナ禍の中でどれだけ相手に対して思いを寄せられるかっていうことなのに、医療従事者の方にひどい言葉をかけたり。別に罹りたくて罹ったわけじゃないのに感染者に対しての差別とか…。いやいやいやって思う事がいっぱいあって。だからそういう思いが自然にぎゅっと詰まっちゃった感じですかね。

―岩瀬さんの思いが観客の皆さんに届くといいですね。

岩瀬 そうですね。私自身は観終わった後、「あー苦しい」という気持ちになる芝居も嫌いではないんです。でもお客さんに時間とお金をかけて観ていただくので「あーよかった」とか、「自分の生活にハートが一個増えた」とか、そういうものを提供したくてやっているんです。舞台でそういうものを観るとこそばゆい人もいるとは思いますが。自分自身も芝居を観た時にそんな気持ちになる時ありますし。でも、どの辺が自分にヒットするかは人それぞれで、皆色とりどりですからね。分かりやすくて、ある意味ベタと言われるかもしれないものが、自分が懸念しているよりも、素直に喜んで貰えるんだなぁって。その感覚をこの10年で味わっているので、そこを裏切っちゃいけないのかなっていう思いはあります。最初は青年座さんに書くなら、エッジの効いたものや、自分がチャレンジ出来るものを書いてみたいと思ったんですけど、そういう作品を求められているなら、そもそも私にお話はないなと思って(笑)。エッジの効いたものを書く方はいっぱいいらっしゃるから、そうじゃないものを私は求められているんだなというのもあったし、やっぱり私が書くと、どうしても私なりの方向になってしまう部分もあるので…だから…そこは目指したいし、お客様にメッセージを伝えられて、いい気分で劇場を後にしてもらえたらいいなと思います。

(第三回に続く)
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岩瀬さんのアメリカ時代のシェアルームでのお話、
その時の雰囲気が手に取るように想像できました!
経験こそ宝だな〜としみじみ思いました!

さて!第三回は岩瀬さんの演劇の原体験といっても過言ではない!?
そんなお話しをお届けします〜


公演情報はこちら↓

『シェアの法則』
2021年1月22日(金)〜31日(日) ザ・ポケット
seinenza.com