劇団青年座第249回公演
『燐光のイルカたち』
作=ピンク地底人3号 演出=宮田慶子


公演をより楽しんで頂くために!
青年座初登場のピンク地底人3号さんインタビュー後編!

聞き手を務めますのは、前編に続き劇団員の佐野美幸と小暮智美です。

後編ではピンク地底人3号さんの謎に迫ります!

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(左より:ピンク地底人3号氏、佐野美幸、小暮智美)

私達は青年座有志でピンク地底人3号さんの戯曲を読んでみる会をやっています。
読後に皆で色々感想を話す中で、聞いてみたいことなど、いろいろな声がありました。順番に質問していきますね。
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以前、納棺師のお仕事をされていたんですよね?


そうです。生活感のある人たちの戯曲を書きたいという気持ちがあって、その為には社会人の経験が必要だなと思い、20代の頃は様々な仕事をしました。その中でも納棺師は一番長く続けたと思います。
演劇って基本的に「そこにはいない人を呼び込む」ための儀式だと思うんです。死者をきれいな形で見送るというのは、必ず演劇と繋がっていくと考え、納棺師を選びました。
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死生観を聞かせていただけますか?

僕はおそらく、日本で一番死者に触れてきた劇作家だと思います。これまで1000人以上の死者の方に触れてきました。
納棺師の仕事は朝早くから始まります。2人一組で1日3件ほど、ご家庭や葬儀場を回ります。京都の僕の会社だけでも、毎日15件ほど納棺がありました。
多くの人は、親しい方が亡くなったりしない限り、そのような場に立ち会うことはありませんよね。だから人が亡くなる/生まれることは、僕の中では特別なことではないんです。特別意識しているわけではありませんが、人とは死生観が違うと言われたら、そうかもしれません。

大変インパクトのあるお名前爛團鵐地底人3号瓠その由来について教えていただけますか?

僕の名前の由来は、同志社大学に入学して演劇サークルに入り、たまたま脚本を書いたところから始まります。設定としては、まず、地上人と地底人がいます(笑)。地上人は多数派で、地底人は少数派です。常に地上人は地底人を虐げています。そして地底人の中でもさらに少数派の人がいて、それがピンク色の地底人。だからピンク地底人というのはマイノリティの中のマイノリティ、その世界を描く劇団として、「ピンク地底人」が結成されました。

ピンク色なのは何故ですか?

それはもう、直感です(笑)地底人だけだとさっぱりしているから、何か色がついた方がイイかなと、そこでピンクです。世の中にはすべてのものに説明がつくわけではないのです・・・(笑)
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そうですね(笑)。それでは、いよいよ23日から始まります『燐光のイルカたち』をご観劇いただくお客様に向けてメッセージをいただけますか?

今回の作品は壁のある世界が舞台となっています。
壁がある、紛争があるからといって、そこに暮らす人たちが常におびえているわけではありません。僕たちと同じように泣いたり笑ったり、たくましく生きる人の営みがあります。そのさまを皆さんに観ていただけたら嬉しいです。

では、最後に今稽古されている(関西での)公演のことについてお話いただけますか?

10月5日(水)から、僕の演出する手話裁判劇『テロ』という公演が神戸※1であります。きこえない俳優、きこえる俳優、みえない俳優と一緒に、法廷劇を上演します。
この作品、実は『燐光のイルカたち』とつながっているんです(『テロ』は僕の書いた戯曲ではありませんが)。『燐光のイルカたち』を観てよかったなと思われたら、是非神戸にも来ていただきたいです。いかに僕が壮大なことを考えているか、少しでも伝わったら嬉しいです。

※1 
神戸アートビレッジセンター(KAVC)プロデュース公演
手話裁判劇『テロ』
演出 ピンク地底人3号(ピンク地底人/ももちの世界)
作 フェルディナント・フォン・シーラッハ/翻訳 酒寄進一
https://www.kavc.or.jp/events/9158/


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ピンク地底人3号さん、今日はお忙しい中、本当にありがとうございました。

公演情報はこちら↓
『燐光のイルカたち』
2022年9月23日(金)〜10月2日(日) ザ・ポケット(中野)
http://seinenza.com/performance/public/249.html